みなさんこんばんは.YOTA Japan の JR2KHB 須田です.
3月14日の放送は,『リグ談義 V/U編』でした.
いやあ,会話が止まらなかった!ハンディ機,コンパクト機,50MHzの据え置き機,新しいものから古いものまで,思い入れのあるリグがそれぞれありますね.特にディレクターの「歩く無線機カタログ」ぶりには驚きました(まだお聞きでない方,注目ですよ!).
さて,私の機械の思い出は番組本編に譲るとしまして,今回の収録振り返りでは,番組でも登場した所謂「ポータブル機」について考えてみたいと思います.
今の多くのアマチュア無線入門者は「ハンディ機」で開局するケースが多いように思います.安価・小型であり、144 / 430 MHz 帯が中心になっているためアンテナも小型で済み,さらに運用の比較的簡単な FMモード (+ デジタル)専用です.ハンディ機の普及によって,アマチュア無線へのハードルがぐっと下がった……のだろうと推測します(私もハンディ開局世代ですので,推測しかできません hi).
さて,ハンディ機で入門し,144 や 430 で基本的な交信を覚えた初心者は,次に何処へ進むのでしょうか.
FM衛星ならハンディ機でも出来るのでしょう.でも,HFデビューは?CWは?6m や 10mでのEスポ体験は?
いまの日本のアマチュア無線界を見ますに,ここに大きい「ギャップ」があると考えています.
仮に HF や 6m 等,ハンディ機の先の世界を知ることができて,よしんば興味を持ったとしても,HF・6m へ出れる安価な無線機も少ない昨今です(特にわかものにとっては!).アンテナも住環境によっては気軽に設置できるわけでもなく,また調整も機材の乏しい中では大変です.ハンディ機しか持っていなかった人は,安定化電源や同軸ケーブルも揃えなくてはならないかもしれません.「ちょっと試してみたい」という軽い気持ちでは,中々手を出せないのではないかと思います.
ですが,「先」の世界に触れた経験の有無によって,その人の持つアマチュア無線への印象ががらりと変わってしまうであろうことは,言うまでもありません.
ハンディ機だけの世界を出ることができず,SSB の音すら聴くことなく5年が経ち,廃局してしまう…….そんなケースが少なくないのではないかと思えて仕方ないのです.
40年前,RJX-601 や IC-502 のような「6m のポータブル機」は,開局ほやほやのわかもの達に,「この先にはこんな世界があるよ」という展望を少し,覗き見させてくれていたのかもしれません.
…… 技適が通ってて,ロッドアンテナのついた,HF ないし 6m のモノバンドオールモードポータブル機.3~4万円くらいで出てこないかなあ.夢物語でしょうか?
V/U回の振り返りなのにHFの話になってしまいましたが,6m ポータブル機の話題に一応掛かっているので,ここはひとつ.
そして次回は、お待ちかね、HF編の予定です.お楽しみに.
それでは,また!
JR2KHB 須田