収録振り返り ~どうなる?社会貢献活用~

皆さんこんにちは.YOTA Japan の JR2KHB 須田です.

2月21日の放送は,「アマチュア無線の社会貢献での活用について、考えてみよう」でした.

今回のテーマ,それぞれ強い思いがあるところではないでしょうか.ハムのラジオメンバーも例外ではありません.

少し裏話をしますと,放送回ごとにディレクターが「進行表」を用意してくださいます.時間割や話しておきたい内容,紹介するお便りなどがまとまっていて,収録のときはこれを見ながらトークします.

それで,今回の進行表はどうなっていたかと言いますと,総務省の資料に書かれている文言の引用以外は,「フリートークしましょう」の一言.まったく筋書きなしです!

それでも,いざ収録が始まってみれば,議論が止まらないのがハムのラジオ.実に白熱した収録になりました.収録が終わり録音を止めても話し足らず,ディスカッション続行になったのは言うまでもありません hi.


さて,2週に渡ってこのテーマを取り扱いましたが,私が主張したかったのは,
「アマチュア無線に社会貢献という価値を加えるのは,基本的にはプラス」
ということです(しつこい?).純粋に,アマチュア無線家が胸を張れる機会が増えるのは嬉しいことのはずです.そして,よしはらディレクターの記事にもある通り,こうした価値付けがはっきり明記されることによって「社会に胸を張れるアマチュア無線」が実現しやすくなる.その事自体は,素直にポジティブに受け止めて,歓迎したいと思っています.

ただ,素直に喜べない理由があるので,きちんとアマチュア無線側で自治してその不安を取り払いたい,という,一種の「例外処理」が問題になっていると思うのです.

それをきちんと自治するために「ガイドライン」を……というお話は,ぜひ番組本編をお聞きください.


もう一つの話題.

番組で,よしはらディレクターが米国でのアマチュア無線の扱いについて触れていました.

FCC Rule の中で,アマチュア無線については Part 97 に記述されており,アマチュア無線の定義は §97.3 に書かれています(日本でもおなじみのITU準拠の定義です).

しかし,Part 97 の冒頭,定義に先立つ形で,こんなセクションがあります.

§97.1   Basis and purpose.

The rules and regulations in this part are designed to provide an amateur radio service having a fundamental purpose as expressed in the following principles:

(a) Recognition and enhancement of the value of the amateur service to the public as a voluntary noncommercial communication service, particularly with respect to providing emergency communications.

(b) Continuation and extension of the amateur’s proven ability to contribute to the advancement of the radio art.

(c) Encouragement and improvement of the amateur service through rules which provide for advancing skills in both the communication and technical phases of the art.

(d) Expansion of the existing reservoir within the amateur radio service of trained operators, technicians, and electronics experts.

(e) Continuation and extension of the amateur’s unique ability to enhance international goodwill.

http://www.arrl.org/part-97-text (as of 2021-02-24)

アマチュア無線の基礎付けと目的,ということですが,その中で「a voluntary noncommercial communication service」はアマチュア無線が持つひとつの価値である,と位置づけています.これを元にして,アマチュア無線による社会貢献活動は米国では当たり前,ということになるのですね.

しかしそれは,アマチュア無線の目的の5分の1に過ぎない,ともいえます.

アマチュア無線界が社会貢献以外の部分でも一般社会に胸を張れるよう,いま一度,今まで私達がやってきたアマチュア無線を見つめ直さねばならないと思います.

長くなりました.それでは,また!

JR2KHB 須田

Comments are closed.