アンテナの実験です。
パラスティックエレメント、誘導素子ってところでしょうか、周波数(A MHz)に同調したエレメントに、周波数(B MHz) に同調したエレメントを接近させ、A MHz のエレメントから、B MHzの信号を送り込むと、B MHzのエレメントが同調し、電波が出ていくという、言葉で書くと、解りにくいアンテナの給電方法。
B MHzのエレメントには、給電線はないので、マルチバンド化の工作が簡単になるわけです。必ずA MHz<B MHzになっているという条件があるようで、いろんな方が実験して、記事を書かれています。
先日、番組でご紹介した自作144MHzの4エレ八木。これを改造して、パラスティックエレメントの実験をしたいと思い、いろいろ探ってみました。エレメントの増設するために、寸法などを考えていましたが、思いつきました! 以前作った、430MHzの八木アンテナをそのまま使っちゃえ!!
144MHzの八木アンテナと430MHzの八木アンテナの給電部を近くに配置し、お互いのエレメントが接触しないようにしながら、ブームをテープで固定。430MHzの八木の給電部分はショート。
さて、144MHz側から、430MHzの信号を送りこむと、なんと、同調している。アナライザを使い、インピーダンス調整がちゃんでき、同調点も見え、どうやら共振しているようです。
アンテナパターンを測定していませんが、アンテナを回転させると、信号の強弱が出ますので、ちゃんとビームアンテナとして働いているようです。直接給電していない高い周波数側でも、ちゃんとQSOできました。
手軽にマルチバンドアンテナの完成です。給電線が一本なので、サテライト通信のような全二重な使い方はできませんが。
ハムのラジオ 制作担当 JA1WTO よしはら